すべてのニュース
キャンペーン最初の集会「貧困から考える死刑」を開催
OurPlanet-TVが「死刑に異議あり!」キャンペーンのインタビューを掲載放映中
国連総会第3委員会が昨年を上回る賛成で死刑執行停止決議を採択
キャンペーン代表団が死刑モラトリアム推進をフランス大使館に要請
国会前で10/28の死刑執行に抗議するアクション
10/28の死刑執行に抗議する集会
自由権規約委員会が最終見解を公表、死刑廃止を強く勧告
森英介法相が2人の死刑を執行
森英介法相は、10月28日、福岡拘置所の久間三千年(くま・みちとし)さん、仙台拘置支所の高塩正裕(たかしお・まさひろ)さんの2人に対して死刑を執行しました。保岡興治・前法相による9月11日の執行から1ヵ月半で、今年に入って5度目計15人の死刑執行になります。
ジュネーブの規約人権委員会が日本政府報告に対する最終見解を採択しようという、まさにこの時期を狙ったかのように死刑を執行した日本政府の態度は、国際社会への挑戦と受け取られても仕方ないでしょう。
また、執行された久間三千年さんは一審から一貫して無実を主張していて、公判では自白も物的証拠もなく死刑が確定し、再審の準備をしていたとのことです。冤罪の可能性のある人を処刑した日本政府は、強く批難されるべきです。
抗議声明
- アムネスティ・インターナショナル日本
- 死刑廃止フォーラム90
- 「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク
- 監獄人権センター
- 死刑廃止を推進する議員連盟(保坂展人事務局長のブログより)
- 日本弁護士連合会(会長声明)
- 東京弁護士会(会長声明)
- 第二東京弁護士会(会長声明)
- 大阪弁護士会(会長声明)
- 愛知県弁護士会(会長声明)
- 札幌弁護士会(会長声明)
- 兵庫県弁護士会(会長声明)
- 京都弁護士会(会長声明)
- 埼玉弁護士会(会長声明)
- 仙台弁護士会(会長声明)
- 宮崎県弁護士会(会長声明)
- 社民党(党首談話)
- イエズス会社会司牧センター
- カトリック正義と平和協議会死刑廃止をもとめる部会
- 真宗大谷派
- 宗教法人・大本
- 日本キリスト教協議会
- 日本国民救援会
- 欧州連合(EU)(議長国声明)
反貧困「世直しイッキ!」大集会に死刑廃止分科会を出展
自由権規約委員会が第5回日本審査、アムネスティとCPRも現地でロビーイング
10月15日、16日の両日、ジュネーブの国連欧州本部会議室で自由権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)の第5回日本政府報告書審査が行われました。アムネスティ・インターナショナル、監獄人権センター、日本弁護士連合会などがオルタナティブ・レポートで日本の死刑制度に関して、自由権規約委員会に情報を提供し、ロビー活動を行いました。
日本政府は、前回1998年の審査の際と同じ回答を繰り返すだけで、10年も経っているのに一向に進捗が見られないことに、委員からは怒りとも憤りともとれる発言が相次ぎ、最後に委員長が、委員から不満が表明されたということを指摘するという異例の場面もありました。
委員からの質問が相次ぎ2時間ほど延長されましたが、その中で特に注目されたのが日本の死刑制度でした。日本政府は死刑存置の理由として、世論の支持をあげましたが、これに対し、委員会は「人権を守るという世論を作り上げることこそが政府の役割であるのに、世論を逆に使うことは不当だ」と強く批判しました。最近最高裁まで争わずに死刑が確定してしまう事案が増えていることについても、高い有罪率や問題の多い取調べ手続きなどが、(かえって被告人を萎縮させ)不公正な裁判を生んでいる危険が高い、とも指摘されました。日本政府の反論は、かえって日本では検察官や捜査官があたかも自ら裁判官のようにふるまうという不公正な手続がまかり通っている現状を浮き彫りにしてしまい、委員から、まったく規約の趣旨を理解していない、と厳しく批判されました。また、長期の拘禁の後に、高齢で死刑を執行するという非人道的な面も批判されましたが、そうした質問に日本政府はほとんどまともには回答できていませんでした。
日本政府は依然として、世論の支持を理由として死刑廃止条約(第二選択議定書)の批准の可能性を示していません。しかし、そうした態度は自由権規約の締約国としてはもはや許されません。日本政府は、自らの主張がほぼすべて論破されたことを真摯に受け止め、これまでの態度を大きく転換させて、具体的に死刑を廃止するための方策を考え始めなければなりません。
「ここでの審査をやり過ごせば、後は国に戻ってそのままやろうという気なら、お互いのために時間の無駄だからやめたほうがいい」。委員から日本政府が浴びせられた痛烈な言葉です。この発言どおりにさせないようにするめにも、私たち日本社会で活動する人びとは声を上げる必要があります。
委員会からの最終見解の発表(10月28日公表予定)をもって、いよいよバトンは日本の市民社会に渡されます。私たちがどれだけ運動を広げることができるかは、私たち自身の双肩にかかっています。