世界の死刑制度

中国政府が日本人死刑確定者1名の死刑を執行

 4月6日午前9時30分(日本時間午前10時30分)、中国の大連拘置所の関連施設で、麻薬密輸罪で死刑が確定していた赤野光信死刑囚(65歳)の死刑が執行された。執行方法は薬物注射によるとみられる。日本外務省によると、第二次世界大戦後に海外で日本人が刑事犯として死刑執行された例はこれまでにないという。

中国政府が残りの日本人死刑確定者3名の死刑執行を通告、岡田外相が懸念伝える

 岡田外相は4月2日の定例記者会見で、中国政府が麻薬密輸罪で死刑判決が確定していた日本人死刑囚3人の死刑を執行すると通告してきたことを明らかにした。死刑執行を通告されたのは、武田輝夫死刑囚(67歳)、鵜飼博徳死刑囚(48歳)、森勝男死刑囚(67歳)の3人。

中国政府が日本人死刑確定者4人うち1名の死刑執行を通告

  中国政府は、麻薬密輸罪で死刑判決が確定した赤野光信死刑囚(65歳)について死刑を執行すると日本政府に通告した。4月5日にも死刑が執行される予定であるという。現在、中国で死刑判決が確定している日本人は4人おり、罪名はいずれも麻薬密輸罪である。

 日本人の死刑執行は1972年の国交正常化以降一度もなく、1950年に毛沢東暗殺を企てたとして日本人1名が死刑執行されて以来となるという。

韓国の憲法裁判所が死刑合憲判決(5対4の僅差)

韓国の憲法裁判所は、2月25日、死刑を合憲とする判決を行った。評決は5対4で、1996年の判決(7対2)よりも僅差だった。
 
詳細は以下の記事(英文)
 
アムネスティ・インターナショナルの声明

モンゴルが死刑執行を停止、大統領が死刑廃止を提案

 モンゴルのツァキア・エルベグドリ大統領は、1月14日、議会に向けて演説し、民主国家としてのモンゴルは死刑の執行を停止すると宣言しました。

 その前日13日がモンゴルの民主憲法制定18周年にあたり、今回の演説は、民主制樹立を記念してのものでした。大統領は就任7カ月にわたって死刑の執行をしなかったことを公にし、今後、憲法上の生きる権利を保障するために、死刑を執行しないと宣言したものです。

米国法律協会(ALI)が死刑制度支持を放棄、米国の死刑制度を支持しない決議

 米国法律協会(ALI)が2009年秋、死刑制度を原則的に支持してきた指針を撤廃し、現状の死刑制度には問題があるとする 決議案を採択していたことが、米ニューヨーク・タイムズ紙の1月4日の報道で分かった。

日本-EU間の刑事共助協定で死刑を理由にEUに拒否権を認める

 昨年日本政府と欧州連合(EU)が署名した刑事共助協定(11月30日にEU側が署名、12月15日に岡田外相が署名)に、「死刑の可能性がある犯罪」に関しては共助要請を拒否できるとの規定が盛り込まれていることが、報道各社の関係者への取材で分かった。