国連総会で、死刑執行停止決議が3回目の採択!!

 
日付:  月曜日, 2011-02-07
 

12月21日、国連総会において、全世界の国ぐにに対し、死刑廃止を視野に入れ
て死刑の執行停止を行うよう求める決議が、賛成多数で可決されました。この
決議は、11月に国連総会の下の第三委員会において採択され、総会に提出され
ていました。

世界各国に死刑の執行停止を求める内容の決議が総会で採択されたのは、2007
年、2008年に続いて三回目となりますが、回数を重ねるごとに賛成国が増加し、
反対国が減少する傾向にあります。

この決議に対する賛成国と反対国の推移は、次の通りです。

【2010年】賛成 109カ国/ 反対 41カ国/ 棄権 35カ国
【2008年】賛成 106カ国/ 反対 46カ国/ 棄権 34カ国
【2007年】賛成 104カ国/ 反対 54カ国/ 棄権 29カ国

日本は、総会での採決において、過去二回と同様に反対票を投じました。11月
の第三委員会での採択の際も反対票を投じ、本会議での投票も反対票となりま
した。

ちなみに日本と共に反対票を投じた国ぐにとしては、中国、米国、インド、イ
ラク、イラン、インドネシア、スーダン、朝鮮民主主義人民共和国、ビルマ(
ミャンマー)などの国ぐにが挙げられます。

一方で今回、モンゴルやブータンが新たに賛成国に回りました。その他のアジ
ア諸国の反応としては、フィリピンや東ティモール、カンボジアなどが賛成票、
韓国、ベトナム、タイなどは棄権でした。モンゴルが賛成国になったため、東
アジアの国で3回連続反対票を投じた国は、中国、朝鮮民主主義人民共和国、日
本の3カ国だけとなりました。

死刑存置国が集中する地域と言われてきた東アジアですが、状況は死刑廃止に
むかって着実に変化しつつあると言えます。

国連総会は2012年末に、この問題を再び議題とする予定です。