東アジア死刑廃止大会 全体会シンポジウムに150人が参加
日付: 日曜日, 2009-12-13
東アジア死刑廃止大会 全体会シンポジウム
「死刑がアジアの文化だ」って本当ですか?
2009年12月13日(日)午後1-5時、青山学院大学9号館910号教室
参加者はスタッフを含め150人。冒頭に、日本や世界の死刑制 度に関する映像資料の上映が行われました。普段あまり目にすることのない死刑の実態に、参加者は無言で見入っていました。
シンポジウム第一部「死刑は日本の文化か?」では、ミステリー作家の島田荘司さんと江戸文化研究者の田中優子さんが対談。 弥生時代から現代までの歴史を踏まえつつ、武家政権と死刑制度との深いつながりが指摘されました。
第二部「死刑はアジアの文化か?」では、東アジア各国の死刑 廃止活動家や研究者によるパネルディスカッションが行われました。台湾・死刑廃止推進連盟の林欣怡さんは、4年以上執行がない台湾の最新状況を説明。デービッド・ジョンソン教授(ハワイ大学)は、アジア各国の状況を見ながら「国や地域によって死刑に関する政策が異なる。死刑制度は文化ではなく政治状況に左右される」と指摘しました。また、韓国の朴秉植教授は、「文化(culture)とは良いものを耕すという意味である。人を殺してしまう死刑は文化と呼ぶべきものではなく、克服すべき対象だ」と力強く訴えました。
また、第一部と第二部の間には、シンガーソングライターの 浜田裕介さんによる「人権ミニコンサート」が行われました。命の尊厳と正面から向き合う浜田さんの歌に、今後の死刑廃止運動へのエネルギーをもらいました。