冤罪執行の疑い、飯塚事件で執行された元死刑囚の遺族が再審請求

 
日付:  水曜日, 2009-10-28
 
 福岡県飯塚市で1992年2月に小学1年の女児2人が殺害された「飯塚事件」で、殺人と死体遺棄などの罪で死刑が確定し、昨年(2009年)10月に死刑が執行された久間 三千年(くま・みちとし)さんの再審請求を、10月28日、久間さんの妻が福岡地裁に行いました。
 飯塚事件では、すでに再審が開始されている「足利事件」と同じ方法のDNA型鑑定が有力な証拠の一つとなっていた。足利事件では当時の最新のDNA再鑑定によってDAN鑑定が誤りであったことが明らかになっています。
 弁護団は残されていた 久間元死刑囚の衣服などの鑑定を、足利事件のDNA型再鑑定を手がけた筑波大学の本田克也教授に依頼しました。その結果、捜査段階の鑑定では元死刑囚と真犯人のDNA型「16-26型」につで一致したとされていたが、当時の鑑定写真を検証すると、元死刑囚の型は「16-27型」と判断すべきだと結論付けられました。
 今回再審が認められれば、死刑執行後に冤罪が認められた初めてのケースとなり、死刑存廃論議にも大きな影響を与えずにはいないでしょう。