鳩山新政権の法相に死刑廃止議連の千葉景子氏が就任
日付: 水曜日, 2009-09-16
民主党・社民党・国民党の連立による鳩山新内閣の法務大臣に、死刑廃止議連の千葉景子参議院議員が就任した。
千葉景子・新法相は、9月17日未明の就任記者会見で記者からの質問に答えて、自身が死刑廃止議員連盟の所属することを明らかにしたうえで、死刑執行については「人の命ということなので、慎重に取り扱っていきたい。法務大臣という職責を踏まえながら慎重に考えていきたい」と答え、死刑執行に消極的なニュアンスをにじませた。
また、死刑制度の今後のあり方について、「これだけ死刑の存置・廃止について議論があり、終身刑の導入についての議論もある。裁判員制度の導入で多くの皆さんが深い関心を抱いていると思うので、ぜひ広い国民的な議論を踏まえて、道を見いだしていきたい」と述べた。
その他、記者会見の冒頭で、民主党のマニフェストの実現をめざす考えを示し、特に以下の3点について実現をめざすと明言した。
1 内閣府に人権擁護機関を創設する。
2 国連人権諸条約の個人通報制度を批准・導入する。
3 取調べの可視化を推進する。
1~2は死刑執行の停止、死刑廃止にとっても有利に働くと考えられる。特に、個人通報制度については、各国の実績を見ると、死刑囚からの通報も多数あるようで、実現すれば日本の死刑執行停止にとってもプラスになると考えられる。
鳩山新内閣には、千葉法相のほかに、死刑廃止議連会長の亀井静香氏や福島瑞穂氏など死刑廃止議連に所属する議員が入閣しており、死刑執行の凍結と死刑廃止に向けた議論が活発化することを期待したい。
記者会見の録画はこちら >>> http://www.youtube.com/watch?v=TVBelXSpwwE