森英介法相が3人の死刑を執行、半年ぶり3度目
日付: 火曜日, 2009-07-28 10:00
麻生内閣の森英介法相が、山地悠紀夫さん(大阪拘置所)、前上博さん(大阪拘置所)、陳徳通さん(東京拘置所)の3人に対して死刑を執行しました。森英介法相による死刑執行は昨年10月28日、今年1月29日に続いて半年ぶり、3回目です。
2007年12月の鳩山邦夫法相(当時)による執行以来、ほぼ2~3カ月に1度のペースで行われてきた死刑執行を、森英介法相が半年近くにわたって行って来なかった背景には、昨年10月28日の飯塚事件・久間三千年さんの執行が「冤罪執行」の疑いが濃厚になったという事情があったと思われます。
飯塚事件は6月23日に再審開始が決定した足利事件と同時期の事件で、ともに初期のDNA鑑定が決め手となっており、どちらも無罪が争われていました。久間三千年さんの有罪認定の決め手となったDNA鑑定は足利事件と同じ「MCT118」式の検査法で、しかも、久間三千年さんのDNA型は菅家利和さんの DNA型と同じ「16-26型」とされていました。菅家さんに対するこのDNA鑑定が誤りであったことが明らかになった今、久間さんの冤罪の可能性は一段と高まっていました。
山地悠紀夫さん、前上博さんはともに、控訴を取り下げ一審判決限りで死刑が確定しており、刑の確定から2年余りでの執行でした。陳徳通さんは上告審判決で死刑が確定しましたが、これも3年余りでのスピード執行でした。最近は、上訴を取り下げた人や確定後間もない人をスピード執行する例が増えています。
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